てくてく日和

Fiction&NonFiction 20代男一人暮らしの趣味ブログ

山で楽器を吹いている話。

ちょっと日常的な記事です。

 

引っ越しをしてからもう時期2年。

移り住むたびに一緒に持って行くのは、

高校生の時に親に借金して買った

テナーサックス。

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相棒。とか呼べたらかっこいいけど

実はそれほどの仲じゃない。

相棒というよりは友だちくらい。

 

親に借金をしたと言ったけど、

まあまあ本気の借金。

 

中古車1台は買えるくらい。

安めの普通車くらいかな?

 

そんな事もあって

どこかに置いて行くわけには行かず、

 

結局どこにでも 連れて行き

どこに行っても 吹いているのが現状だ。

 

今まで住んできた所は 住んでいる家の中で

楽器を吹いても良い環境だった。でも、

今住んでいるアパートでは それは難しい。

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初めてだけど

カラオケボックスに行って

吹くようになった。

 

思い切り吹けるのは良いけど

少々周りの音も気になり、

 

何より自分の音がどれくらい

外に抜けているのか気になって仕方がない。

 

けど、

こればっかりは知る方法がないので

まぁ隣の部屋の人たちの声くらいかな?

という気持ちで吹いている。

 

本来吹く場所のない楽器が吹けるんだから

感謝して貸してもらってるけどね。

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しかし そんな中、

民家が近くにない場所なら

外で吹けるのではないか?と、

スマホ片手にそんな場所を探してみると…

見つけた!

 

すごく良い場所。

タイトルにちょっと書いちゃったけど、

山!です。

 

これ以上ない最高の吹き場が見つかった。

そこは登山道の入り口にある駐車場。

 

山のふもとに一部分だけ

アスファルトの駐車場があり

周りは山の木に囲まれている そんな場所。

 

近くに家はなくて、

すこ〜し離れた所に何件かあるくらい。

 

思い切り吹いても

恐らく あそこまでは届かない。

 

家はない場所の方が…、と思うけど

家がないとほんと真っ暗で怖い。

 

そうなんです。

ぼくが楽器を 吹きに行くのは夜。

 

と言うのも、

明るい時間帯は当然のことながら

登山客がいるので吹けません。

 

だから みんなが帰った後。

 

夕方と夜の境目を狙って吹きに行く。

 

電灯はひとつもありません。

もう暗さには慣れたけど、

初めてその場所で吹くようになった頃は

暗すぎて車の中でビクビクしていました。

 

その時は外で吹く勇気がなくて

車の中で窮屈に吹いていました。

楽器を吹くってかなりの運動。

 

高校生の頃ですが

吹奏楽部は室内運動部と呼ばれていた程。

 

主に腹筋なんですけどね。

何曲か吹き終えた時には息も上がり

翌日 お腹が筋肉痛になることも。

 

そんな事もあって、

車の中で楽器を吹いていると

呼吸が苦しくなり、

窓を見れば湿気で曇るくらい。

 

そして

そんな苦しさに嫌気がさした ある日、

外に出て思いきり吸った息を

楽器に吹き込みました。

 

すると、山全体に

サックスの音色が響き渡り

まるで音楽ホール。

 

まるで自分がプロになったかのような

吹き心地でした。

 

その時の感動と快感は生涯忘れませんね。

きっと。

 

そして その時から

山で吹く時は外に出て吹くようになりました。

もし注意されたらその時やめれば良いかなと…

 

引っ越したばかりの時は

楽器を吹く場所も見つからず、

 

いよいよこの楽器も

宝の持ち腐れになるかなと

覚悟していました。

 

見知らぬ地で まさか これまでにない

最高の吹き場を見つけるなんて

思いもよりませんでした。

 

 

 

少し話は変わって、

今月から月に一度プロの先生に

サックスを習うことにしました♪

 

ぼくは何でも独学が好きで、

楽器もそんな感じで続けてきました。

 

もしかすると

ぼくが積み上げてきたものが

ひっくり返されるかも知れませんが、

 

それもまた経験であり、

楽しみであり、人生かなと。

 

いつか 相棒。と

呼べる日が来るのかもしれません。

 

では。